2011年5月2日月曜日

TPPと医療保険

日本福祉大の二木副学長が日本の社会保障にとってTPPが悪影響を与えるとであろうという二木さんらしい明快な論文を送ってくれた。私も結論において、つまりTPPに反対する必要があろうという点においては全く同感である。
しかしその論拠は少し異なる。 第一次世界大戦後の米国大恐慌、ブロック経済の進展、世界市場の
縮小という帰結は、なんとも避けなければならないし、食料自給率も食糧が本当に自由市場を通じて我が国が十分確保できる見通しがあるというならば、TPPに反対する理由もそんなにない。
しかしながら、今議論されているTPPが自由貿易主義に立脚しているというより、むしろ隠された保護貿易と言わざるをえない点に問題があるのではないか。端的に米国は国内向けの農業補助金を廃絶することを闡明したようでもない。政府の市場への介入を悪であるという、最近の国是にもかか
わらず、いざ金融危機となると邦貨100兆円もの税を金融業界に投入したというお国柄である。
ところで、私は米国医療モデルが日本で、もしくはアジア、欧州など米国以外で競争力があるとは全く思っていない。また彼らー少なくとも医師や看護師、医療政策専門家ーは自分たちが日本で通用すると思っていない。 続く

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